オランダで賃貸契約を打ち切られる?|オーナー変更・有期契約・妊娠中の家探しに追われた話
公開: 2026-08-02
2軒目の家は、条件も場所も比較的よくて「ここに長く住もう」と思っていました。ところが入居から1年ほどで建物の所有者が変わり、「2年の契約満了で打ち切られるかもしれない」という状況に。しかも当時、私は妊娠中。出産予定月と契約満了月が同じ、というタイムリミット付きの家探しが始まりました。
「2年経てば無期限になる」はずだった
私たちの契約は、最初の2年は有期契約で、お互いに問題がなければその後は無期限契約に自動移行するというものでした。オランダの賃貸ではよくある形で、実際まわりを見ても、2年経ってそのまま長く住んでいる人が多い印象です。だから私たちも「実質、無期限みたいなものだよね」と思っていました。
ここで知っておいてほしいのが、オランダの法改正です。借主の権利を守る観点から、2024年7月1日に「固定賃貸契約法(Wet vaste huurcontracten)」が施行され、原則として有期の賃貸契約は結べなくなりました(新規契約は最初から無期限。学生や転勤など一部の例外があり、その場合も最長2年です)。ただし、施行より前に結ばれた有期契約はそのまま有効で、合意した期間の満了で終わります(詳細は政府の公式発表・オランダ語)。
私たちの契約は2024年の3月。つまり法改正の直前で、「旧ルールの有期契約」のまま残ったケースでした。ここは体験談なので、最新の制度は公式情報(Rijksoverheidなど)で確認してください。
オーナーが変わり、空いた部屋が次々に売られていく
現在の一つ前の家についてです。 入居から1年ほどで、マンションの所有者が変わりました。ほぼ全室が賃貸という大きめの建物だったのですが、新しい所有者になってから、住人が退去した部屋が次々と売却物件に変わっていったんです。空き部屋はどんどん増えていく。
そんな中、住人のWhatsAppグループに情報が流れてきました。「2年の契約満了後は延長したくない、というメールが来た」と。
・・・これ、嫌な予感しませんか? 実際に管理会社に「うちの契約はどうなるのか」を確認しても、明確な回答は避けられました。言われたのは「契約書どおり、満了の1ヶ月前に通知する」ということ。そして向こうが繰り返し強調していたのは、「今の契約は有期契約です」という一点でした。
出産予定月=契約満了月
このやり取りがあったのが2025年6月頃。私は妊娠3〜4ヶ月でした。
計算してみると、出産予定日は翌年の3月。そして契約満了も同じ3月。もし満了1ヶ月前に「延長しません」と言われたら、そこから家を探して、見つけて、引っ越して、出産——どう考えても無理なスケジュールです。
「住み続けられるかどうか分からないなら、早めに探そう」。そう決めて、6月から家探しに全力で舵を切りました。買うか借りるかも含めて検討し(この話は前編・後編で詳しく書きます)、7月に新築賃貸に応募、8月に決定。建物の完成が10月で、11月に入居しました。
結果的には希望どおりの家に移れたのですが、「出て行ってくれと言われるかもしれない」という宙ぶらりんの数ヶ月は、本当に頭を抱えながら過ごしました。
この経験からの学び
- 契約書の「有期/無期」は入居前に必ず確認する。「2年後に無期限へ自動移行」と書いてあっても、満了で終わる可能性は残る
- **オーナー変更は状況が一変するサイン。**退去後の部屋が売却され始めたら、自分の契約の行方も早めに確認する
- **住人のWhatsAppグループなどのコミュニティは貴重な情報源。**うちが早く動けたのは、あの垂れ込み情報のおかげでした
- 管理会社が明確な回答をくれなくても、状況証拠で早めに動く。「1ヶ月前通知」を待っていたら詰んでいました
まとめ
長く住むつもりの家でも、オーナー変更と契約形態しだいで状況は変わります。特に妊娠・出産などライフイベントを控えている方は、契約満了のタイミングを一度カレンダーと突き合わせてみてください。この記事は私たちの体験談です。賃貸契約の制度は変わるので、最新情報は公式でご確認を。
ちなみに現在は3件目の家ですが、1軒目の家では、身に覚えのない水漏れの責任を押し付けられる事件がありました。その話はこちら。そしてこのとき生まれた長男の出産記はこちらです。