日本⇄オランダの海外送金を比較|銀行送金・Wise・ネット銀行の外貨口座、どれを選ぶ?
公開: 2026-08-08
同じ「日本のお金をユーロにする」でも、やり方ひとつで手数料が桁ふたつ変わりました。片方は503ユーロ、正しい手順なら30万円で1,907円。手数料の請求が後から表示の6倍で来たときは、正直、血の気が引きました。
そのWiseの送金記事を書いたら、「そもそも日本の銀行から普通に送金するのと、どう違うの?」と疑問を持たれている方もいると思うので、日本とオランダの間でお金を動かす方法を、並べて整理しておきます。私も最初に検討したのが銀行口座の海外送金だったからです。結論から言うと、金額と目的で使い分けるのが正解でした。
そもそも「手数料」は3つある
海外送金のコストは、送金サービスの表示手数料だけではありません。実際にかかるのは、だいたいこの3つの合計です。
- 送金手数料(サービスや銀行が取る、目に見える手数料)
- 為替レートの上乗せ(両替のときに乗るスプレッド。ここが一番見えにくい)
- 中継銀行の手数料(銀行送金で、経由する銀行が差し引くことがある)
「表示は安いのに着金が少ない」「思ったより高い」は、たいてい2番と3番のせいです。方法ごとに、この3つの出方が違います。

方法1:日本の銀行の海外送金(電信送金・SWIFT)
昔ながらの、銀行の窓口やネットバンキングから海外の口座へ送る方法です。
- いいところ:大手銀行の正式な送金という安心感。高額に強く、既存の口座があればすぐ使える。まとまったお金を確実に動かしたいとき、証跡がしっかり残るのは大きい。
- 気になるところ:送金手数料だけで数千円かかることが多く、そこに中継銀行の手数料や不利な為替レートが乗ります。合計コストが読みにくく、少額〜中額だと割高になりがち。着金まで数営業日かかり、手続きもやや煩雑。ちなみに私はこの理由で、他の送金方法を探しました。他に手がない場合の選択肢として考えています。
まとまった高額を、多少高くても安心して送りたい人向け、という印象です。(手数料・レートは銀行や時期で大きく変わるので、実際に使う前に各行の公式情報で確認してください。)
方法2:Wiseなどの送金サービス
アプリで完結する、いわゆる「オンライン国際送金」。わが家がふだん使っているのはこれです。
- いいところ:仲値レート+明示された手数料で、安い・速い・透明。オランダ側ではiDEALで銀行から直接払えて、事前チャージも要りません。少額〜中額の定期送金にとても強い。わが家の実績だと、450ユーロ送って手数料は5.21ユーロ、30万円をユーロに両替しても1,907円ほどでした。
- 気になるところ:Wiseは銀行ではないので、EEAの預金保護(10万ユーロまで)の対象外。大金を長期で置きっぱなしにするのは避けたいところ。そして、支払い方法を間違えると一気に高くつきます(次項)。
手軽さと透明なコストを重視して、定期的に少額〜中額を動かす人に向いています。実際の手数料の内訳や使い方は、体験記事にまとめました → オランダから日本への送金はWiseに落ち着いた話。
方法3:日本のネット銀行の外貨口座(ユーロのまま受け取る・持つ)
ユーロを外貨のまま受け取って保有できる、日本のネット銀行の外貨預金口座です。外貨デビットが付くタイプなら、海外のATMやネット決済にも使えます。
- いいところ:円⇄ユーロを替えるタイミングを自分で選べる。ユーロを日本側にも置いておける。為替手数料が比較的安めのことが多い。
- 気になるところ:海外送金そのものができるか、対応通貨、手数料は銀行によってまちまち。為替手数料(片道◯銭)も銀行で差があるので、口座を作る前に条件を見ておくのが安心です。
「今日のレートでは替えたくない」という日に自分のペースで両替したい人、ユーロを日本にもプールしておきたい人に向いています。
やってはいけなかった組み合わせ(実体験)
わが家が503ユーロを取られたのは、先に日本側で円をユーロに両替してから、日本発行のカードでユーロ建て支払いをしたときでした。カードの発行国の通貨(円)と支払い通貨(ユーロ)が違うと「国際カード決済」扱いになり、送金額の約5%が上乗せに。表示は約80ユーロだったのに、実際は503.37ユーロでした。
用語メモ
- 日本発行のカード:日本の銀行が発行したデビット/クレジットカードのこと。
- 国際カード決済:カードの発行国の通貨と支払い通貨が違うときに適用される扱い。海外での外貨払いと同じで、手数料が上乗せされます。
教訓はシンプルで、先に両替せず、日本円のまま送金サービスに入れて、その中でユーロに替える。これだけで桁が二つ変わります。顛末は体験記事に書いています → 逆方向で手数料500ユーロ級の失敗。
早見表
| 方法 | コスト感 | スピード | 手軽さ | 向いているケース |
|---|---|---|---|---|
| 銀行の海外送金(SWIFT) | △(手数料+中継+レート) | △ 数営業日 | △ | まとまった高額を確実・安心に |
| Wiseなどの送金サービス | ◎ 安い・透明 | ◎ 速い | ◎ アプリ完結 | 少額〜中額の定期送金・外貨の置き場 |
| ネット銀行の外貨口座 | ○ 替え方次第 | ○ | ○ | 両替タイミングを自分で選びたい |
わが家の使い分け
- 日本↔オランダの定期的なお金のやりとり・外貨の置き場所 → Wise
- ふだんの生活決済 → オランダの銀行(iDEAL中心)。わが家はABN AMROに加えて、N26やBunqといったネオバンクも用途で使い分けています(この生活口座・ネオバンクの使い分けは、別記事で詳しくまとめる予定です)
- 確実性や証跡が要る高額 → 銀行の海外送金も選択肢に残す

結局、「一つで全部」ではなく、金額と目的で使い分けるのが、いちばん無駄がありませんでした。
日本への支払いが残っている人・これからオランダに来る人は、送金サービスの口座だけでも早めに作っておくと、いざというときに慌てません。
※手数料・為替レート・各種制度は、各社・各行や時期によって変わります。この記事は2026年8月時点の情報とわが家の体験をもとにしているので、最新の条件は、利用する各社・各行の公式サイト(送金サービスならWise公式サイトなど)で必ずご確認ください。