オランダ・ハーグで第一子を出産|無痛分娩・費用・クラームゾルフまでの体験記
公開: 2026-07-16
2024年の夏、オランダ・ハーグの病院で第一子となる長女を出産しました。妊娠がわかってから、出産そして産後のケアまで、日本とは違うことばかり。この記事では、妊婦健診や出生前検査、無痛分娩の様子、気になる費用、そしてオランダ名物の産後ケア「クラームゾルフ」まで、私の実体験をそのまま書いておきます。
妊娠発覚からつわりの日々
2023年の冬の始まりから体調不良が続き、通っていた語学学校に行くのもしんどくなってきました。まさかと思って検査したらヒットしていました。そこからはつわりとの戦いが約半年くらい続きます。病院からお勧めされたビタミン剤は最初は飲んでいたのですが、日に日に吐き気で飲み込めなくなりました。私の状況を診察した先生から生姜タブレット(つわり軽減の効果があると言われているサプリメント)を勧められましたが、私はあまり効果を感じられず…ベッドに寝たきりでした。気分がよくなるのは朝と夜の30分ずつで、その間にお風呂に入るか簡単に食べられる物を作って食べるか、を選択していた気がします。でも、ほとんどビーフジャーキーかプロティンクッキーを食べて過ごしていました。 この頃は、知り合いもいない土地で夫以外に気軽に話せる相手もいなかったので、「たまひよ」アプリで同時期に出産予定の方のルームコメントを見たり、日本語で妊娠・出産についての情報を検索して読むことで自分の現在地を確認したり疑問を解消し、安心していたと思います。今思い出しても、なかなか辛い日々でしたねー。
オランダでは妊婦健診は助産師が担当するのが一般的ですが、私は比較的高齢での出産だったことと、妊娠初期に体重が落ちてしまったことから、産婦人科医の定期健診を受けることになりました。
出生前検査は無料。NIPTと2回の超音波検査
出生前検査として、10週でNIPT(染色体異常の検査)、13週と20週で超音波検査(身体的異常の確認)を受けました。これらが無料で受けられるのはありがたかったです。しかも内診は最初の6週目の妊娠確認の時だけで、それ以降は出産時までありませんでした。また、私が通っていた病院は(だけではないと思うのですが)、とても妊婦に寄り添ってくれるので、最近どのように過ごしているかと言う話から始まり、どんなにささいな質問や同じ内容を再度質問しても丁寧に納得いくまで答えてくれますし、ゆったりとした時間が流れているような感じで不安はありませんでした。
性別がわかったのは20週の検査のとき。エコーの時も胎動もドンドコ動いて元気が良さそうだったので男の子かと思っていたら、女の子でびっくりしました。
出産準備コースとバースプラン
20週あたりからは、出産のための準備コースを受講しました(日本だと両親学級にあたります)。また、同時に産後の赤ちゃん用品やホスピタルバッグ(入院セット)も少しづつ準備していきます。この頃にはつわりもだいぶ治まり、外出できるまでに体調も回復。夫と2人だけの時間も残り少なくなってきたので、旅行にも行きました。色々行きましたが、中でもベルギーのブリュージュ、とてもよかったです。
これから出産する方に一番おすすめしたいのが、バースプランの作成です。日本でもあると思いますが、どのように出産したいかの希望をまとめたもので、家で産みたいか病院で産みたいか、麻酔の要否(痛み軽減のオプションはいくつかありその中にはぬるめのプールで出産もあります)、出産時の体勢、出産時にかけたい曲、夫に立ってほしい位置、インターンの立ち会い可否などを書いておき、事前に助産師に共有しさらに必要であれば産院に着いてすぐに見せます。ちなみに私の場合、出産時のBGMは夫のパソコンからYouTubeで流した波の音でした。これは本当にリラックスできたので、個人的にはすごくおすすめです。
出産時にオランダならではと思ったのは、出産直後に胎盤をどうするかを聞かれることです。最初は質問の意味がわからなくて、え?と思い、なんと返答すれば良いかわかりませんでした。沈黙していると「持って帰る?」とさらに言われました。ほう、持って帰る人がいるのか!実は、後から知った話で、オランダでは、母子の健康回復のために胎盤を食べる人もいるそうです…!私は、捨ててくださいと頼みました。
出産当日。朝3時に病院へ、生まれたのは19時半
41週に入ってから、陣痛が来て病院に到着したのが朝の3時。結局生まれたのは19時半で、かなりの長丁場でした。
出産は硬膜外麻酔による無痛分娩で、夫が立ち会ってくれました。途中、赤ちゃんが羊水で便をしてしまい、万が一に備えて担当が助産師から産婦人科医に交代することになりました。
入院は1泊だけ。そして病院ごはん
オランダでは出産しても即日帰宅する人がほとんどですが、私は出産時に1リットルの出血があったため体調の回復具合を確認するために1泊して、翌日の午後に帰宅しました。
出産したのはトイレ・シャワー付きの個室で、出産後は別の個室に移って夜を過ごしました。朝食・昼食はパンとハムをベースに、果物やヨーグルトなどをメニューから選ぶ形式。夜は温かいプレートが出ます。朝と昼は基本的に同じなので、2日目には正直ちょっと飽きてしまいました。

産後は自宅へ。クラームゾルフの1週間
オランダの産後は、すぐに家に帰って、自宅でサポートを受けながら静養するのが前提です。そのために寝室の準備や必要なものを、クラームゾルフ(産後ケア専門のヘルパー)と話しながら整えていきます。介助する人が腰を痛めないように、ベッドの高さを床から70〜80cm変えるよう求められることもあります。
クラームゾルフさんは1週間強、毎日家に来てくれて、新生児と私の体調確認、授乳の仕方やサポート、お風呂の入れ方の指導、ベッドメイキング、洗濯たたみまでやってくれました。この時期には助産師さんの訪問も2〜3度あり、赤ちゃんの様子や母親の体調に関する問診や傷口の状態を確認してくれます。また、私は母乳がなかなか出なくて悩んでいました。すると、クラームゾルフがラクテーションコンサルタント(母乳コンサルタント)にコンタクトを取ってくれて訪問してもらってアドバイスをもらいながら、なんとか頑張っていました。
気になる費用は?
- 出産・病院費用(1泊2日): 約4,200ユーロ
- 産後ケア(クラームゾルフ): 約3,200ユーロ
合計で約7,400ユーロですが、私の場合は加入していた民間の保険で全額カバーされました。負担額は加入している保険の種類によって変わると思うので、ご自身の保険の内容を確認しておくことをおすすめします。
まとめ
- 出生前検査(NIPT・超音波2回)は無料だった
- バースプランは作っておくと安心。事前に助産師へ共有&産院に着いたらすぐ見せる
- 出産後は1泊または即日で帰宅。自宅の受け入れ準備はクラームゾルフと相談
- 費用は保険でカバーされる。ただし保険プランにもよるので保険内容は事前に確認を
なお、この記事は2024年時点の私個人の体験談です。医療制度や保険の内容は変わることがあるので、最新の情報は必ず公式の窓口でご確認ください。
これからオランダで出産する方の参考になればうれしいです。このブログについても、よければどうぞ。